育休を取った後に会社を辞める『育休の悪用』がマタハラを生み出す。育休取り逃げを推奨する法律と職場の温度差がありすぎる件

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政府の掲げる「女性の社会進出」の第一歩として生み出された育休制度。
昔は妊娠したら辞めるのが常識でしたが、現在はキッチリ法整備され育休制度はだいぶ充実してきました。

しかし、充実する育休制度の裏で、育休をとっている女性のフォローをするために、他社員の負担が大きくなっているのも事実です。

そのため、今でも大企業の社員や公務員以外は「妊娠したなら辞めてもらいたい」と圧力をかけられることが多いようです。

経営者から圧力をかけられるのなら労基に相談など対処法もありますが、負担を押し付けられる同僚や現場から総スカンをくらうこともあり、妊娠した女性が「マタハラ(マタニティー・ハラスメント)」に耐え切れず退職を選択することも少なくありません。

せっかく法整備されたのに、なぜ育休を取ることが悪とされているのでしょうか?

法律と現場の温度差について調べてみました。


育休は子供を盾にした生活保護にもなり得る

かつては育児休暇中に月額賃金の30%支給、職場復帰後に20%支給と「育児休暇から復帰したら満額支給だよ」という制度でした。
そのため、育休後に復帰しなければ満額貰えないというペナルティがあったため、何となくバランスが取れていたのです。
(半年だけ復帰して満額を受取り「やっぱり辞めます」と言い出す強者もいましたが…)

ところが、平成22年4月1日に育児休業給付制度が改正。

 職場復帰をしなくとも育休中は一律で賃金の50%を受給できる制度になりました。

育休というのは、職場復帰の意志がある人が取る制度です。
最初から仕事を辞める予定ならば、育休は取れません。ところが、この改正によって「辞めるつもりでも育休は目一杯使ったほうがお得」という事になってしまったのです。

そうなると、必然的に「辞めます」と退職宣言をするのは育休終了の一ヶ月前になりますから、企業としても復帰を前提に組んでいた人事プランが台無しになるのです。
言ってみれば、詐欺にあったようなものです。

しかし、相手は妊婦ですから手荒なことは言えません。

「最初は子育てと仕事が両立出来ると思ったが、実際にやってみてムリだと気付いた」

と言われれば、為す術もないのです。
もちろん、法的に罰則はありませんし、育休中に貰ったお金を返す義務もありません。

妊娠して育休を目一杯取り、退職するというのは法律を利用した退職金の水増しとも取れますね。

もし、あなたの職場で、このような制度の悪用が起こったら現場の人間はどう思うでしょうか?

独身でバリバリ働いている女性は憤慨するでしょう。妊婦がどれだけ偉いんだと。嘘つきもいい加減にしろ、と思うでしょう。

女性は男性よりもえこひいきやズルを嫌います。
このような「悪用」をされたら、育休は既婚者であり子供が欲しい人だけが使える裏ワザ退職のようなものだと思われても仕方ありません。

企業としても、復帰を前提にお金を支払っていたのに辞めると言われたら困ります。その人の穴を埋める人材を早急に採用しなければいけませんし、人員を割いて作り上げた復帰後のプランも白紙。踏んだり蹴ったりです。

「妊婦なんかに優しくするんじゃなかった」

こんな風に企業全体が妊婦に対して憎しみを持ってしまい、マタハラが起こる――今、現場で起こっていることは、これほどまでに深刻なのです。

これは生活保護の不正受給問題に似ています。
法律を悪用して、働けるのに生活保護の不正受給をする人が増えたため、水際作戦を展開する。そのせいで、本当に必要な人が生活保護を受けられず餓死してしまう――ニュースでもしばしば取り上げられる問題です。

育休明けに退職、という育休取り逃げ問題は、実は少子化問題の中でもかなり深刻なのです。

ズルを許す法律の穴が育休取得の邪魔になる

現在の育休制度はズルをしようと思えばズルが出来る穴だらけの制度です。
誰か一人でも育休を悪用してズルをすれば、その後に育休を取りたい人がいても「あんたもズルするんでしょ! 復帰するとか言ってする気ないんでしょう!」と言われてしまいます。

この問題を生み出している根本には、日本の簡単にクビに出来ない雇用形態の問題があります。
アメリカなどの人材の流動性が高い社会ならば、復帰などしなくても別の職に簡単につけますし、会社がわざわざ面倒を見る必要もないのでフラットな関係でいられます。

日本の会社は信用で成り立っています。
アメリカのように法律でガチガチに固められているわけでもなく、曖昧な部分が多いです。

そのため、誰かが一度でも裏切ると、疑心暗鬼になり制度を使わせないように動き始めます。日本の組織はまるでそれ自体が生き物であるかのように、感情で白にも黒にもなるのですね。

根本的な解決策としては、やはり育休制度をズルが出来ない法律にするべきです。

現在の育休制度は「困ったときはお互い様」という信頼関係を前提にした制度になっています。しかし、今の日本ではその理屈が通用しないということを、政府は認めるべきですね。

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