マタハラが日本企業から消えることは無い。サービス残業も撲滅出来ないブラック企業「日本社会」について

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マタニティーハラスメント、通称マタハラが日本各地の企業で相次いでいます。マタハラとは、働く女性が妊娠を機に降格や雇い止め、異動など企業から何らかの圧力を受けるハラスメントを指します。

政府が女性の社会進出を推し進めようという中、企業では「出産か仕事か」を女性社員に迫っているのが実情です。

なぜマタハラは無くならないのでしょうか?

 なぜなら、日本の労働環境はフルタイムで働けない、サービス残業や休日出勤が出来ない人間には性別関係なく平等に厳しい文化だからです。

日本企業の悪しき文化とシステムについて、マタハラを軸に紹介します。


守られているのは会社に命を捧げる正社員のみ

正社員は労働法に守られており、非正規雇用よりも安定しているというのが一般的な認識です。しかし、実際には正社員でも「追い出し部屋」なるものに押し込まれ退職を強要したり、立ち回りの下手な正社員の雇用は守られていません。

日本企業は相変わらず会社に命をかけるモーレツ社員を保護して、それ以外の人材を履き捨てる傾向にあります。

そう考えているのが経営陣や上司なら、平社員で一致団結して戦えばいいだけの話なのですが、恐ろしいことに日本では同僚ですらそういった奉仕こそ正義の考えを持っている人が多いです。

日本企業は労働者が足を引っ張り合うシステムが出来上がっている

日本人はズルや不公平を嫌います。
育休や妊娠時の残業規制は法律では認められていますが、現場では

「私はこんなにサービス残業をしているのに、妊娠したあの人はなんで定時で帰るんだ」

という怒りや恨みが労働者の中で渦巻き始めます。

日本では正社員が保護されている分、人材を増やしにくい傾向があります。アメリカのように雇用が流動的であれば、産休や育休の間に代打として別の人を臨時で雇うことが出来ますが、日本では一度、正社員を雇うと簡単に首に出来ません。

そのため、経営陣は

「補充は出来ない。今の人数で頑張って」

と、現場にムリを押し付けます。

こうなると、怒りの矛先は育休や産休をしている妊婦さんに向きます。不公平への怒り、これがマタハラの生まれる最大の要因になっています。

サービス残業の問題もマタハラを論じる上で重要です。
労働者の怒りや嫉妬を増やす要因に、サービス残業の慢性化があります。サービス残業は残業代が出ませんから、明らかな損失です。その損失が育休をとった人のせいで増えたら、その人を恨むのもムリはありません。

そのため、現場の労働者は「育休とるくらいなら辞めてくれ。そうしたら穴埋めの採用が出来る」と思うようになるのです。

マタハラと過労死は無くならない

日本企業は労働者同士が監視するシステムが実によく出来上がっています。正社員という良くも悪くも雇用の流動性を排除する雇用システムと、サービス残業という労働者の損失が見事に組み合わさって、マタハラを生みやすい環境を作っているのです。

育休や産休によって他の社員のサービス残業が増えることは

「Aさんが妊娠したから10万円のお祝い金を皆から送りましょう。これは法律で決まっていることです」

といっているようなものです。

マタハラを無くすためには、まずサービス残業や残業を削減すること、労働者の利益を守ることが重要です。

しかし、当然ですが今のサービス残業が正当化される労働環境は経営陣にとっては好都合なので、変わることはないでしょう。

政府もまた日本の労働環境問題についてはノータッチを貫いています。金と政治は密接に関わっており、政治家は経営陣の利益を奪うような手出しは出来ないのです。

もしマタハラにあったら、泣き寝入りするか訴訟するしか手はありません。訴訟は負担も大きく、例え勝利しても「会社に反旗を翻した裏切り者」と見られ、元の職場には戻れないでしょう

現在の日本社会では、女性のキャリアと出産・妊娠は両立出来ません。
妊娠を諦めてキャリアに命をかけるか、妊娠を機にキャリアを眠らせるか。

その二択しかない日本社会が、少子化対策や女性の社会進出に躍起になっているなんて、お笑いだと思いませんか?

マタハラを含む労働問題の対策を先延ばししていると、いつかしっぺ返しにあうでしょう。







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