自動車業界において総合職の新卒女性社員が転職を決意する意外な理由「お客様扱いされたから」

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 女性社員の少ない業界、例えば機械系の企業や自動車業界では、これまで男性が雇用の中核をなしてきた。しかし、現代ではバリバリ働く女性の営業マンも珍しくない。当然、自動車業界でも女性総合職の雇用が増えてきた。
 ところが、せっかく採用した優秀な女性の新卒社員の出鼻をくじいてしまうある間違いが、自動車業界をはじめとした「男社会」で度々起こっている。それは「女性だからといってお客様扱いする」という年配の男性社員にありがちなミスだ。
 女性の部下を育てるのが上手な人にとっては当然のことであっても、意外と自動車業界などの男社会では出来ていない事が多い。実例を見ていこう。


「文武両道の優秀な女性社員を雇った。君が育ててくれ」

 ある日、突然そんなことを言われ、20代の若い女性社員が部下となったA氏。
 A氏はこれまで厳しく部下を育ててきたが、女性は初めてで、しかも上司お墨付きの優秀な人材だという。A氏は新卒の離職率の高さを知っていたため、なるべく丁寧に接して、彼女がどんな仕事をやっている時もフォローをかかさなかった。
 ところが、ある日「もう少し信頼して欲しい」と彼女から不満を言われてしまった。A氏はその時はじめて、自分が彼女を「女だから」と特別扱いし、同時に共に働く社員でなく「お客様扱い」をしていたことに気付いた――。

 上記の例のように、男社会で育った男性社員ほど女の部下に弱い。何を言ってもセクハラと言われ、強く言えば泣いてしまう――そんな先入観から、新卒の女性社員を腫れもののように扱うのは大きな間違いである。
 確かに、そういった女の弱さを狡猾に使うぶりっ子タイプや、すぐに折れてしまう女性社員もいる。しかし、そんな例外にとらわれて、女性社員を特別扱いするということは、相手を信頼していない裏返しと捉えられてしまう。

 総合職を志す女性は、基本的に仕事を任せて欲しいキャリアウーマンタイプが多い。上記のような常にフォローをする「見張り教育」をしていると、「いつまで経っても仕事を任せてもらえない」という不満が爆発し、優秀な人材なのにみすみす転職されてしまう結果になってしまう。
 優秀な人材というのは、逆に言えば転職出来るポテンシャルのある人材だ。そんな人材を逃してしまえば、上司としての能力を疑問視されてしまうだろう。人材育成は難しく、特に男社会である自動車業界に飛び込んできた新卒の総合職の女性社員をどう扱っていいか、雲をつかむような話かもしれない。
 答えは簡単で、特別扱いせず、しっかりと信頼して育てることだ。仕事の場では性別は関係なく、女性は甘く育てなければ何を言われるか分からない、というのは危険な先入観である。
 女性の教育は女性社員がやれ、というのは男社会の自動車業界では通用しない。これからは女性の部下をしっかり育てられる上司が業界では求められていくのだろう。




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