30代40代の中年男性がバイトで差別され応募出来ない国。その背景にある絶望

http://www.tohokushiko.jp/wp-content/uploads/2012/07/part-time-recruitment1207.jpg

子育てを終えた50代の女性や、子育てをしながらも家計を補助するパートの女性は、日本ではそう珍しい雇用形態ではない。実際、パートを主戦力とする百貨店や小売店はパートの囲いに必至だ。ユニクロやスターバックスなど大企業がこぞってパートの待遇をアップし、日本はパートとして働く事がとてもやりやすい国となっている。
しかし、それは女性に限っての話で、40代50代の中年男性がバイトに応募しても、狭き門であり、いざ入ってもマイノリティなため居心地は良くない。
なぜ、日本では雇用において男女平等を進めておきながら、中年男性のパートという需要を跳ね除けるのか?

パートに応募してくる中年男性は使えない?

最も大きな理由が「中年男性のパート希望者は使えない奴が多い」という企業の考えがある。40代50代の男性といえば、まさに働き盛りで、普通は正規雇用で家族を支える大黒柱となるのがスタンダードとなっている。しかし、そこから外れた男性は、例えばリストラをされたり、ずっと非正規で雇用期限が切れてしまったり、専業主夫をやっている人や、そもそも正規雇用で1日8時間も働きたくない人など、一癖ある人材が多い。
少し考えてみれば、このラインナップで実際に使える人材、使いやすい人材はとても少ないということが分かる。そもそも男性はプライドが高く、他者、すなわち正規雇用でバリバリ働いている同年代の男性と自分を比べて卑屈になっていることが多い。中には「嫁が稼いで自分が子育て」と割り切っている男性もいるが、どうしても女性のパートに比べて扱いづらい。
そもそも、使える人材であればどこかのタイミングで非正規スパイラルを脱出しているものだ。進んで非正規雇用であるパートを行う中年男性で、子育ての為と割り切って働くやる気のある男性は驚くほど少ない。

主婦層、10代のバイト仲間と打ち解けられない

アルバイトをしているのは主婦層だけでなく、10代の学生も、もちろん働いている。だが、もしそこに40代の男性が入ったらどうなるだろうか? 10代は10代で固まり、主婦層は主婦層で固まる。マイノリティである中年男性はバイト先で孤立してしまうのだ。
仕事をする上で、孤立ほど悲しいものはない。「私は元々○○という会社に勤めてまして」「そんな大手もリストラを?辛いですねえ」といった会話が出来る『やむなくパートをしている男性』層が多ければ、中年男性がパートをやっても問題なくやっていけるだろう。しかし、そんな層は多くない。そのため、中年男性はアルバイトをしても、打ち解けられず、すぐやめてしまう事が多い。

中年男性が一番自殺しやすい社会

上記のことから、男性での高齢フリーターが許されない現代では、男性自殺者の多くが中年だというのも頷ける。
その波状は20代にも広がり、男は正規雇用でなければ社会に認められないという重圧が社会に蔓延していることが明らかである。事実、秋葉原無差別殺人事件でも、黒子のバスケ脅迫事件でも、犯人は非正規雇用であり、その差別される立場が原因で、自身のプライドを保てず復讐という行動に駆り立てられてしまった。格差が広がることは仕方ないのかもしれないが、その格差が目に見えることの恐ろしさは、日本でじわじわと広がりを見せている。

働き方の多様化が叫ばれてから10年近くが経過しているが、未だに日本は働き方に柔軟性がなく、男性が正規雇用で女性は子育てという幻想を追い続けている。30代40代でリストラされた人達が集まるのは、タクシー業界や引越し業界など、非常に狭い。

中年ニートやリストラからの箸休め、主夫層などの需要に応えられる、幅広い働き方を認める国になれば、少子化や中年の引きこもり問題にも光が差すのではないだろうか? もっとも、あと30年たっても、日本では認められそうにない、と私は予想する。

中年男性の定着率が高い仕事がある

逆に中年男性だからこそ、定着率の高い業界もある。
例えば、タクシー業界や警備業界がそれに当たる。これらの業界はリストラされた中年男性や、定年後、年金までの金を稼ごうという60歳代の男性など、平均年齢が高く、男性率も高いため非常に仲間意識が作りやすい。

30代、40代になってアルバイト・あるいは就職先を探そうという時、こういった居心地の良さに焦点を当てて探すことが大切である。
各業界の詳しい知識は、過去の特集記事を参考にしてほしい。

・タクシー運転手の年収は200万?タクシー運転手の労働時間や転職する方法

・警備員は交通誘導検定などの上級資格を取らないと年収300万以下!警備関係の資格とキャリアまとめ

・バス運転手の年収と労働時間まとめ。転職するなら適正をよく考えて良いバス会社を選びましょう

・パチンコ店の正社員の平均年収は600万!就職・転職すれば月手取り30万以上ガッツリ稼げるのでオススメです

各業界の年収や労働環境、生き残り方が書かれている。
非正規社員の中年男性ほど心が繊細になるもの。仲間の多い業界に行くことが大切だ。

ネットで稼ぐという手もある

昨今はブログやウェブサイト製作で稼ぐ「アフィリエイト」が手軽に始められる副業として話題になっています。
パソコン・スマホ一つで在宅で稼ぐことが出来て、上手くいけば不労収入や月100万円など大きく稼ぐことが出来ます。







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする