運動部の体罰はいじめを引き起こす。恐るべき体罰の連鎖

 運動部でたびたび起こる体罰事件。教師からの体罰が起因となり、生徒同士、先輩後輩での暴力的いじめに繋がっており、大きな社会問題になっている。
 そもそも、なぜ運動部の顧問は体罰に頼るのか? そこには、昭和時代からの体罰の伝統があった。

 昔の運動部には「のどが渇いても水を飲むな」という耐える文化があった。また運動部において体罰が常習化しており、そこで体罰をうけた生徒が、今、教師やコーチとして運動部を指揮している。

 体罰を受けた者は体罰で指導するように成るのである。

 虐待をうけた子供が親になり虐待をしてしまう『虐待の連鎖』に近いものがある。子供にとって親が絶対であり、その教育方針を真似てしまうのと一緒で、体罰をする教師は体罰以外で生徒たちを統制する方法を知らないのだ。

 体罰問題は2000年以降になって、降って湧いたようにニュースになってきた。
 それ以前も起きていたことだが、おそらくは黙認されていたか、学校組織によって封じ込めがあったのだろう。



顧問教諭に殴られ顔骨折 神戸・育英高校柔道部

柔道部の練習中に1年の男子生徒(16)が顧問の男性教諭(28)に殴られ、顔の骨を折る大けがをしていたことが11日分かった。  生徒は左目近くの骨が折れていたため手術し、約10日間入院した

 上記のような行き過ぎた体罰は、指導の範囲を超えた暴力行為になる。しかし、学校という閉鎖された環境が、暴力は犯罪という認識を失わせていた。


<暴力・体罰>園田隆二(阿武教子の夫)柔道全日本女子代表監督が暴行 選手から訴えられる – NAVER まとめ

 ロンドン五輪の柔道女子代表選手が訴えを起こしたのも、大きなニュースになった。部活内での暴力が犯罪であるという当然の認識が、ようやく世間に浸透したのである。

体罰が先輩後輩間でのいじめを引き起こす

 暴力による支配は、恐怖政治であり、子供達に「立場が上なら暴力を振るってもいい」という間違った認識を与えてしまう。結果、運動部でのいじめにつながり、大きな問題――いじめによる自殺問題などに発展してしまっている。

 また、学校という組織も問題を肥大化させる一端となっている。
 学校は警察組織と同じで、問題が起きると内々で済ませたがる。問題が大きくなると、教員はマスコミの矢面に立つことになるからだ。

 公務員は責任を背負うことを嫌う。公務員は保守的であり、懲罰を恐れるからだ。良くも悪くも責任をなあなあにしたがるし、当然、体罰問題ともなると保護者含め、かなりの批判をうけるだろう。

 学校という閉鎖空間と、内輪的な空気が体罰を許し、運動部での体罰、いじめなどを起こしやすい環境を作っているといっても過言ではない。

戦後の軍隊教育は今も生きている

 かつて日本の学校は軍隊であった。体罰は日常的だったし、お国のためという教育だけが許されてきた。
 その後、軍隊教育は撤廃され、教育マニュアルが作られてきたが、それでもなおコーチングの技術や教育学は現場において活かしきれていない。

 ITが登場してから、世の中の変化は早くなった。TwitterFacebookで企業や学校の不祥事が明るみに成るなんて、20年前であれば誰も想像出来なかっただろう。
 透明性が高くなったともいえるし、問題が大きくなりやすくなったともいえる。
 しかし、その変化に教育現場が追いつけず、今後も体罰が頻繁に起きるとなれば、必ず被害者である生徒たちからのネットを駆使した復讐をうけることになるだろう。




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