40歳で年収300万という最悪の事態を想定して住宅の購入価格を決めれば住宅ローン破産は起きない

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住宅ローンが破綻し、自己破産をする人が増えている。かつては住宅ローンを35年で組み、一軒家に家族全員で暮らすのがスタンダードだとされてきた。しかし、働き盛りである20代~50代の平均年収が100万円以上も下がっている今、もはや住宅ローンを35年で組むリスクが大きくなった。
それにもかかわらず、何とかなるだろうという思考で住宅ローンを組み、破産に追い込まれる人が後をたたない。
彼らのように住宅ローンで破産する人は、どんな考えで住宅購入の予算を組んでしまったのか?


最悪の事態を想定していない人が破産する

例えば月々7万円の支払いで、ボーナス払いが30万円の住宅ローンだとしたら、年収600万円ほどもらっているサラリーマンなら問題なく返済出来るだろう。しかし、年収600万を20年、いや10年キープするということが、今の世の中、どれだけ大変なことなのか意識が薄い人が、住宅ローンの罠にハマってしまう。
もし、仮にリストラや両親の介護による転職で年収が300万台に下がってしまえば、目も当てられないような勢いで家計は火の車になってしまう。息子や娘の収入を期待しても、ニートになってしまったり、年収200万前後のワーキングプアになってしまっては、当てにすることも出来ない。
今や二世帯ローンは危険の塊であり、子供達が成人しても経済的に自立できないリスクはとても高くなっている。高学歴であろうと、急に働けなくなるという自体が現代の日本では容易に起こりえるのだ。

年収800万の息子が鬱病で一気に年収0円に!

年収800万近くを稼いでいる大手百貨店に勤める息子が、ある日、突然鬱病になってしまい、職場復帰出来ずリストラされてしまった。二世帯住宅ローンを組んでいた彼の親は、ローン破産になってしまい家を手放すことになってしまった……。
このような話が今や他人事ではなく、すぐとなりに存在するごくごくありふれた事例になっている。ローン破産した一家の末路は悲惨だ。家族はバラバラに住み、小さなアパートで家賃に怯えながら暮らすことになる。
任意売却をしても、ローンを差し引いたら引越し代しか残らず、大損をしてしまった……そんな住宅ローン破産が今や日本中で起こっているのだ。

住宅ローン破産を回避するには『最悪の事態』を想定しておく

住宅ローンで首が回らなくなる人の多くは、自分がリストラされたり、高齢化によって年収が下がることを想定に入れていない。また、頭金が少ないか、あるいは35年ローンで返済出来るギリギリの価格で住宅を購入し、最終的に破綻になるパターンがほとんどだ。
親の介護、子供のニート化、鬱病による退職……
いま、収入を失うリスクはそこら中に点在する。住宅を購入する予算組みの時に最も意識するべきことは、これから5年後、10年後に『最悪の事態』になった時にすぐ挽回出来るかどうか、ということを視野に入れておくことだ。

5年後に住宅を売ってもやり直せるラインが目安

例えば5年後に突然、年収が半減してローンが返せなくなった時、売却すればある程度のお金が手元に残るか否かが重要な点である。多くの人はマイホームに愛着を持ち手放すことを嫌うが、マイホームなんていってしまえば消費財、ただの住宅である。
住宅に固執して、引き返せない大やけどを負うくらいなら、さっさと売り払ってしまい切り返しを素早くつけるほうが楽だ。マイホームを買うのは何のためなのか? 家族の幸せのためである。そこを見失い、世間体や見栄を気にして住宅に固執すれば、住宅ローンという名の鎖が家族をがんじがらめにして最後は絞め殺される結果になってしまう。
戦略の基本はまず退路を作っておき、それから冒険をすることである。逃げるが勝ちという言葉もあるように、住宅を買うというのは戦いであり、孫子の兵法を当てはめて慎重に予算を組まなければならない。

楽観的でも数字にはシビアになれ!

神経質になれ、と言っているわけではない。楽観的でも、前向きでもいい、とにかく数字にはシビアになるべきだと私は主張したい。数字は嘘をつかず、計算の出来る人と出来ない人では背負うリスクが天と地ほどの差が出てしまう。
たぶんいけるだろう! という言葉を一つとっても、その裏に計算式があるかないかで住宅ローンを返済出来る可能性は大きく異なる。

男も女も、マイホームという人生で一番大きな買い物をするときには、常に数字と退路を意識して向き合って欲しい。住宅ローン破産という最悪の末路を避けられるのは、だれでもない、あなたにしか出来ないのだ。







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